冨士山垂直登山

お昼頃、卒業式から帰る母子を見かけました。
件の新型なにがしに配慮しつつ小学校の卒業式が行われたようです。

私の卒業の思い出の一つに中学卒業時の『冨士山垂直登山』というのがあります。
県立高の入試を終え卒業式を控えた最後の土曜日だったと思います。
部活を引退した3年生が久しぶりに顔を出し、在校生とのお別れをするのが
各部の慣わしになっていました。
多くの運動部では在校生との対抗試合をしたり、
土曜日にしばしば行われていた冨士山マラソンと呼ばれる
学校から見上げる大洲市のシンボルでもある冨士山に
走って登る事をしていました。
さて、私の在籍した水泳部では冬場はほぼ活動休止でしたので、
泳げない緑色のプールサイドで、思い出作りがストレッチではつまらないと
皆で思案していました。
結局、俺たちも冨士山に登ろうと、
ただほかの部と同じじゃ面白くないので
垂直に登ろう!ということになりました。

我々は学校横のお寺の裏から意気揚々と谷沿いに山へ突撃して行きました。
春まだ浅く下草は枯れていましたが時折現われるクマザサの茂みは
背丈ほどもあり視界を閉ざしてしまいます。
途中の道路と交差するまでは統制された行軍だったのですが
最後の尾根登りでは自然に分裂してしまい山の厳しさを思い知らされたのでした。

全員無事に登りおえると山頂の公園で童心に帰り、小学校以来の陣屋取りなどして遊びました。

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冨士山垂直登山

先日、久しぶりに冨士山に登り展望台から母校を見下ろした写真を撮りました。
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調べてみると標高差は250メートルほどですが、道なき道を登る楽しさは
忘れられません。