大文字の送り火

中学2年か3年の夏休み、友達と2人で京都に遊びに行った。
小学生の頃から神社仏閣の好きなじじむさい少年だった私は
母方の伯母が京都に居るのをいいことに
適当な予定を立てて出かけたのだ。
伯母の家は祇園のど真ん中、八坂神社のすぐそばだったので、
清水寺から知恩院平安神宮銀閣寺へと
ずんずん歩いてまわったものだ。

夜はちょうど大文字の送り火だったので、
伯母に鴨川の納涼床に席を取ってもらい
送り火を眺めた。

大文字の当日に納涼床の席を都合してもらうことが
大変な事なのは大人になってから気付いた。
ベテランの芸妓だった伯母の「顔」だったのだろう。

存命であったら一度くらい『舞妓Haaaan!!!』との
お座敷遊びをお願いできたかと思うと
とっても残念どす。